下記のツイートを見かけて、新卒の時、思い切りA3でポートフォリオを作っていたわたしはハッとした。
求められてもいないのに紙のポートフォリオを送りつけないこと。今時A3の紙ポートフォリオ発送とか大企業の儀式でしかない。荷ほどきも面倒だし、包装紙の処分とか相手に負担をかける。処分もしづらい。クリアファイルと紙の分別とか手間。 #デザイン学生ポートフォリオ
— 久下玄 (@kugehajime) 2015年6月8日
デザイン系の職種を目指す場合、ほとんどの学生はポートフォリオを制作する。
わたしが通っていた大学でも、3回生の後半からポートフォリオ講座が始まり、先輩や教授から指導してもらった。
作品の見せ方や、載せる情報、気をつけること。このとき「ポートフォリオはA3で作りましょう」と教授たちから教わった。
ポートフォリオをA4で作る人が多いので、A3で作ればインパクトが強まるし、見てもらいやすいということだった。
わたしの就活の事を思い返して、A3で作ったことで、何かがマイナスに働いた記憶はない。
制作会社をメインに10社ほど受けて、最終的に3社から内定をもらった。その際、採用担当から「大きくてインパクトがあって良かった」と褒められたくらいだ。
しかし、実際に社会に出て採用関係の仕事もやるようになると、上記のツイートを見て納得する部分も多い。
大企業で、採用関連のリソースが充実しているのなら、大量のポートフォリオも管理できるのかもしれない。
しかし、わたしが働いているような小さな会社では、A3サイズの書類が沢山届くとかなり大変だ。
冒頭のツイートにもあるように、荷解きも面倒だし、返送するにも処分するにもコストがかかる。
採用担当は作品のクオリティや内容より、やり取りでのスマートさや、地頭の良さ、気遣いできる人間性か、応募に対する気合いの度合いなどを見ている。だって仕事を任す人を探してるんだからね。デザインのクオリティを教える方が、人間的な素地を教えるより楽なのだ。 #デザイン学生ポートフォリオ
— 久下玄 (@kugehajime) 2015年6月8日
そのため、PDFやWebサイトのURLを送ってくれる学生の方がありがたい。
ただ、紙のポートフォリオが完全に悪いかというと、そうは思わない。その場でパラパラとめくって説明できるメリットは大きい。
求められてもいないのに、一方的に送りつけるのは迷惑だろう。だから、PDFやWebのURLを送っておいて、実際の面接には紙のポートフォリオも持参して見せるのが良いだろう。
閲覧用サイト必須。プレーンでいいから、自分の作品を見せれる場所を用意して。採用担当者や先輩デザイナーにメール添付でファイルダウンロードさせるとかは今の時代は面倒すぎ。tumblrでもブログでもなんでもいいから必ずオンラインの作品置き場を用意すること。 #デザイン学生ポートフォリオ
— 久下玄 (@kugehajime) 2015年6月8日
学生時代のわたしは、教授のアドバイスに愚直に従っていたが、デザイナーとは相手のニーズを汲み取れる力が大切だ。
ポートフォリオの内容を作り込む前に、どういう形で相手に伝えるのが良いだろうと、考えてみるのも重要だ。