Tortoise Shell

Webサービスの会社で働くデザイナーが、デザインやライフハックについてゆるく書き連ねるブログです。

2018年に読んだ、面白かった本まとめ

こんにちは。今日で仕事納めでした。

今年も終わるということで、2018年に読んだ、面白かった本をまとめてみます。

ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?

ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 
ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

誰でも、「自分は合理的に判断して動いている」と思い込んでいるが、実は間違っている。

人は「直感的な早い脳(ファスト)」と「論理的な遅い脳(スロー)」の2つを使い分けていて、自覚しているよりもずっと「早い脳」で物事を処理している。

そんなことが、豊富なエビデンスを元に紹介されていました。

この本を読んでから、「あれ?今思い浮かんだ考えは、こういうバイアスがかかっているのでは?」と、自分で自分を疑うことがすっかり増えてしまいました。

人は、どうやって物事を考えているのか、そんなことに興味がある人におすすめです。

サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

 
サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

 

ひねくれているので、普段はこういう話題になった本ほど避けるのですが、オーディオブックでも出ていたので聞いてみました。

上下冊とあって長いのですが、人類はここまでどうやってたどり着いたのか、そしてこれからどこに向かっていくのか。

そんなことが、平易な言葉遣いで説明されていて、とても読みやすくて面白かったです。

特に、狩猟社会から農耕社会への移行によって、人類は種としては繁栄した一方で、生活は狩猟採集時代よりも貧しくなった。

人類は、小麦の奴隷になってしまった。という解説は興味深いと思いました。

後半の方は、幸せってなんだっけ?と思いましたし、人間って何なんだろうという気持ちになったので、何か遠くのことに思いを馳せたくなったら読んでみるといいかもしれません。

マッピングエクスペリエンス

マッピングエクスペリエンス ―カスタマージャーニー、サービスブループリント、その他ダイアグラムから価値を創る

マッピングエクスペリエンス ―カスタマージャーニー、サービスブループリント、その他ダイアグラムから価値を創る

 

今年、実務上ではもっともお世話になった一冊かもしれません。

カスタマージャーニーマップやサービスブループリント、エクスペリエンスマップといったダイアグラムの作成と活用方法について、体系的にまとめられています。

仕事では、サービスを利用していただいているユーザー様にお声がけして、フィードバックをいただく機会がよくあります。

そうした定性情報を、いかに活用して実際の施策につなげていくのか。

また、バラバラの情報をつなぎ合わせて、どうやって活路を見出していけばいいのか。

Webサービスなどに携わるデザイナーであれば、読んでおいて損はありません。

ウォール街のランダム・ウォーカー

ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

 

去年は、投資の基礎について、4、5冊の本を読んで勉強しました。

そこから行き当たったのが、この本でした。

結論から言うと「インデックスファンドに投資するのが最強である」ということが、投資の歴史や、ファンダメンタル分析・テクニカル分析との比較を交えて解説されています。

昨今、投資といえば、ビットコイン等の仮想通貨が話題となりました。

わたしの周りでも、実際に仮想通貨を試しに買って、結局値下がりしたと嘆いている人が少なくありません。

そんな中、投資についての体系的な知識を授けてくれたという点で、この本にはとても感謝しています。

しがないサラリーマンであるわたしは、今後もドルコスト平均法にのっとって、ちまちまインデックス投信を積み立てていくつもりです。

反論の技術 その意義と訓練方法

反論の技術―その意義と訓練方法 (オピニオン叢書)

反論の技術―その意義と訓練方法 (オピニオン叢書)

 

一時期、ディベートなど、いわゆる修辞学に興味を抱いた時期がありました。

その時に何冊か関連する本を読んで、最も面白かったのが、こちらの本です。

反論の技術というと、まるで詭弁によって物事を無理やりねじまげるためのものと、悪い印象を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、本書では「議論のトレーニングをするなら、反論の技術さえ学べばよい」と主張しています。

特に、「何かを主張するということは、暗黙的に反論と言える」という考え方には、衝撃を受けました。

確かに、当たり前のことをわざわざ主張する人はいません。反対意見があると見込んでいるからこそ、わたしたちは主張を行うのです。

普段の仕事でも役立つ、議論を重ねながら、より良い意見にブラッシュアップさせる方法を学ぶことができます。

新版 論理トレーニング

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

 

この本を読むと、自分がいかに日本語をうまく活用しきれていないのかが、よく分かりました。

コンセプトとしては、外国語に向き合うように、日本語に向き合うことです。

論理構造や接続詞、演繹法など、練習問題と共に徹底的に叩き込まれます。

論理的というのは、いったいどんなことなのか。反対に、論理的でないというのは、いったいどんなことなのか。

この本から得られる知識と技術は、仕事でも大いに活用できると思います。

バーチャルリアリティ学

バーチャルリアリティ学

バーチャルリアリティ学

  • 作者: 舘暲,佐藤誠,廣瀬通孝,日本バーチャルリアリティ学会
  • 出版社/メーカー: コロナ社
  • 発売日: 2010/12/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今年はひょんなことからVRにハマり、VRについてのアカデミックな知識を授けてくれたのが、こちらの本でした。

VRと聞くと、当初はゲームであったり、仮想現実というワードが思い浮かぶくらいでしかありませんでした。

しかし、VRの意味について「代替現実」「人口現実」という捉え方をすると、まったく違う見え方で捉えることができるようになります。

そのとき、VRの面白さと未来について、思わず考えずにはいられませんでした。

既にVRコンテンツを作っていたり、積極的に遊んでいる人ほど、一度読んでみていただきたいと思います。

決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント

決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)

決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)

  • 作者: マイケル・A・ロベルト,スカイライトコンサルティング
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2006/07/24
  • メディア: 単行本
  • 購入: 2人 クリック: 32回
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わたしたちは、仕事をしているときに、大なり小なり決断をしていると思います。

特にチーム作業が多い環境の場合などは、決断についての難しさを感じる瞬間が、よくあるのではないでしょうか。

本当に、あのときの決断は正しかったのか。もっと良い決め方はあったのではないか。

この本で、わたしが衝撃を受けたのが、決断の結果ではなくプロセスに焦点を当てている点にありました。

決断というと、正しい決断をしたかどうか、その結果にだけ着目されることが多いでしょう。

しかし、本当により良い決断をくだすためには、むしろその過程に注意を払い、設計する必要があるということ。

経営に関する本ではありますが、この本から学べることは、デザイナーにとっても大いに役立てることができるでしょう。

デザイン思考が世界を変える

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

従来の製造業のモノづくりに慣れきっていると、この本で書かれているデザイン思考について納得するのは、かなり大変かもしれません。

この本からは、人に焦点を当てて、観察から共感を通して示唆を導き出し、モノゴトをデザインするためのアプローチを学ぶことができました。

会社の中で働いていると、何を作るのかは上が決めて、現場のデザイナーやエンジニアはそれを実現するだけという場合が多いかもしれません。

しかし、この本を読むことで「そもそも何を作るべきなのか」という本質的な問いの重要性を、再認識することができます。

どうして、デザインを学んでいた大学時代、この本を勧めてくれる教授はいなかったのでしょうか。

もっと早く出会いたかった一冊です。

知識創造企業

知識創造企業

知識創造企業

 

知識創造社会において、組織はどうあるべきなのか。

元々、この本を読もうと思ったきっかけは、アジャイル開発やスクラムの文脈の中でよく紹介されていたことでした。

確かに、職能横断型のチームや、場の重要性など、原典となるような内容だったと思います。

しかし、デザインの文脈で読んでみても、かなり面白い一冊だったと思います。

例えば、ホームベーカリーを生み出したプロセスの中では、実際にパン職人に弟子入りして、ひねりの技術を見出した話が描かれていました。

これは、デザイン思考における、観察から共感を経て示唆を導き出す流れと、かなり近しいものを感じました。

システムとしての人や組織の面白さに気づかせてくれた、とても面白い一冊でした。

おわりに

本当はもう何冊か紹介したかったのですが、息切れしてしまい、削ることにしました。

なんだかんだで、今年も面白い本にたくさん出会えたので、よかったです。

2019年は、最低でも100冊ぐらいは読めるように、頑張りたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。