プロの落語家は「沈黙(間)」を演出する
プロの落語家さんは、わざと話の中に「間」を設けるのだそうです。
なぜかというと、「間」を設けることで、お客さんは話の内容について想像する時間ができます。
そうして想像力をかきたてることで、話の内容を面白くしているんです。
この間の取り方は習得するのも難しいらしく、
初心者は、沈黙を恐れてしまって、つい矢継ぎ早に話してしまいがちなのだそうですね。
下記のインタビュー記事でも、笑点の歌丸師匠が「間」の重要性について話していらっしゃいました。
vol.022「落語家にとって一番大事なのは「間」」 - PLAZA INTERVIEW
―― 落語家として、師匠が大事にされていることは何ですか。
私たちがいちばんこしらえなきゃいけないもの、これは「間」です。
早く自分の間をこしらえた人が勝ちですね。
同じ噺をやっても、お客様に受ける人と、まるで受けない人がいる。
どこに違いがあるかというと、間なんですよ。
間以外に何もない。
さてさて、「間」といえば、デザインにおいても「間」を活用した技術がありますよね!
落語と同様に、レイアウトでも「間」の使い方が全体の印象を大きく左右するのです。
デザインにおける「間」の活用とは?
レイアウトというと、「要素を埋めていく」というイメージが強いかもしれません。
しかし、本当に重要なのは「ホワイトスペース(何も無い場所)」の設計なのです。
落語における間が「沈黙」ならば、
レイアウトにおける間は「ホワイトスペース」といえます。
デザインを学び始めたばかりの初心者は、つい要素を埋めることだけに注目しがちです。
しかし、ホワイトスペースの設計も同じくらい重要なのです。
例えば、ホワイトスペースを広めに取ることで落ち着きや高級感、ゆったりとした印象を作ったりすることができます。
反対に、わざと狭めることで賑やかさを演出したり、インパクトを出したりすることもできます。
このように、作品全体の印象に大きな影響を与えるほど、ホワイトスペース(間)の取り方は重要なのです。
おわりに
初心者デザイナーの方は、ぜひデザインの沈黙(間)を恐れず、むしろ味方につけられるよう積極的に試行錯誤してみてください。
レイアウトについて、体系的に原理原則を抑えつつ学びたいのであれば、下記の書籍がおすすめです。
こちらも、参考にしてみてください。