最近はネット上でも、便利な配色ツールが出てきています。
しかし、あなたがデザイナーを志すのであれば、ツールに頼らずとも美しい配色を再現できるよう、しっかりとした色彩感覚を身につけましょう。
「でも、ツールでちゃんと配色できるなら、それでいいんじゃないの?」
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、ダメなのです。
そもそも、配色ツールではちゃんと配色ができないのです。
配色ツールがあれば、配色の勉強はいらない!?
配色ツールでは、ちゃんとした配色はできません。
なぜかというと、配色ツールから導き出した配色パターンは、デザインにおいては指針にはなるかもしれませんが、その通りにやってバランスのよい配色にはなるとは限らないからです。
これほどコンピュータが進歩した時代になっても、配色を完全に機械的に導き出すことは難しいと言われています。
配色は、白・黒などの無彩色のバランスや明度差、色が用いられている面積、素材(テクスチャ)などによっても大きく印象が変わります。
これらの要素が組み合わさることによって、通常ならば配色理論的に合わないとされていても、美しい作品に昇華させることができる場合もあるのです。
逆に、いくら配色理論的に調和していても、上記のような無彩色とのバランスや明度差なども考慮せず、ただ何となく色をつけていった結果、ダサい作品になってしまう…ということもあるのです。
配色ツールは、あくまで「コンパス」の役割
人が「美しい」「綺麗だ」と思うような配色には、原理がありますし、そのカラースキームもちょっと調べれば簡単に知ることができますす。
配色ツールは、そのような原理を落とし込んだ便利なツールです。
しかし、前述した通り、現状メジャーになっている配色ツールでは、あくまで配色の参考や指針には成り得ても、完全にデザイナーの配色技術を代替することはできません。
よって、本当に優れた配色を行いたいのであれば、しっかりと配色原理を学び、実践によって訓練を重ねる必要があるのです。
配色ツールは、あくまで「コンパス」の役目しか果たしません。
どうやって進むかという判断は、あなたがしなければならいのです。
補足として、座学的な話でいえば下記の書籍がわたしのおすすめです。

7日間でマスターする配色基礎講座 (DESIGN BEGINNER SERIES)
- 作者: 内田広由紀
- 出版社/メーカー: 視覚デザイン研究所
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- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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デザイナーでなくても、配色センスは役に立つ
ちなみに、 デザイナーでなくとも色彩感覚を身につけることは、豊かな生活を送るために多いに役立てることができます。
例えば、ファッションを楽しんだり、美しいインテリアを選んで自室を快適な空間にすることもできます。
おまけに、料理を綺麗に見せることもできますね。
色彩感覚は、あなたの人生を輝かせることができる素晴らしいスキルなのです。