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Tortoise Shell

デザイナーによる、デザインやライフハックブログです。

レスポンシブデザインはただの対処療法!?エコシステム全体でのUXを考えよう

最近の新しいWebサービスを見ていると、マルチプラットフォームが当たり前のようになってきましたよね。

それらのサービスは、Web版、iOS版、Android版…という風に、様々なOS・デバイスからアクセスできるようになっています。

このようなマルチプラットフォームの時代が到来し、デザイナーとしてますます意識しておかなければならないことがあります。

それは、エコシステム全体でのUXを考えるということです。

エコシステムとは?

エコシステムとは、本来は生態系を意味する言葉です。

しかし、ITの分野でも「サービスやデバイス間で形成されている、相乗効果をもたらすネットワーク」というニュアンスでも使われるようになりました。

例えば、デザイナーに関係するツールで最も身近なのは、やはりAdobe Creative Cloudではないでしょうか。

Adobe Creative Cloudは、PhotoshopやIllustratorなどの個別のツールとして独立していながらも、お互いにスムーズにデータをやり取りしながら作業できるようになっています。

これによって、ツールごとの得意技を活かしながら効率良く制作を進めていけるのですが、これもひとつのエコシステム(生態系)と呼ぶことができると思います。

とりあえずレスポンシブにしておけばいいの?

では、Webサービスの話に戻ります。

マルチプラットフォーム化が進んだことで、エコシステム全体のUXを考えてデザインする必要が出てきた…と書きましたが、それは「とりあえずレスポンシブにしておけばいい」という話とはまた別の話なのです。

なぜなら「1つのサービスであっても、デバイス毎にユースケースは異なる場合が多い」からです。

例えば、1つのサービスであっても、家でPCを使って作業を行い、それを出先でビューワーとして活用するといった事例はよく見受けられるのではないでしょうか。

レスポンシブデザインというのは、本来かなり対処療法的なテクニックであり、言うなれば、Webサイトを伸ばしたり縮めたりして無理やり画面に合わせているだけとも言えます。

この対処療法的テクニックには限界があり、例えば、現在はせいぜいPC、タブレット、スマートフォンだけを考えていれば良いですが、同じコンテンツをApple Watchのようなウェアラブルデバイスで見るのは明らかに無理があるという場合は容易に想像できるのではないでしょうか。

エコシステム全体のUXを考えるには?

では、異なるOS、異なる端末を横断的に網羅しながら、それでもなお、サービスとしての一貫性を保ったデザインを行うためにはどうすればよいのでしょうか?

その事を考えるにあたっては、オライリーから出版されている『デザイニング・マルチデバイス・エクスペリエンス』という一冊の中で提唱されている「3Cフレームワーク」が大変示唆に富んでいます。

「 3Cフレームワーク」では、「一貫性」「連続性」「補完性」という3つの視点からアプローチを行うことで、優れたマルチデバイス体験を設計できるというもので、デバイス毎の特徴を活かしながらも、相乗効果をもたらすことができるようになっています。

興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

デザイニング・マルチデバイス・エクスペリエンス ―デバイスの枠を超えるUXデザインの探求

デザイニング・マルチデバイス・エクスペリエンス ―デバイスの枠を超えるUXデザインの探求

  • 作者: Michal Levin,青木博信,大木嘉人,笠原俊一,瀬戸山雅人,矢野類子
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2014/12/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まとめ

忘れてはならないのが、今後はまずますネットワークにアクセスするためのデバイスは増えていくという事、それに現在のレスポンシブデザインと呼ばれる手法が対処療法であると認識しておく事です。

目の前の現象にとらわれすぎないように気をつけながら、エコシステムという一段抽象化したレベルでサービスデザインを考えていくことが、このマルチプラットフォーム化の時代においては大切なデザインの指標となるのかもしれませんね。

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