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Tortoise Shell

デザイナーによる、デザインやライフハックブログです。

「作るだけ」のWeb制作会社は生き残れない。では、どうすればいいのか。

長谷川恭久さんのPodcast「Automagic」を聴いていたら、その中で話されていたとある内容が気になりました。

株式会社マジカルリミックスの赤間公太朗さんと対談されていた回で、気になった内容とは、「 Webサイト制作による価値の移り変わり」についての事でした。

その「とある内容」とは、 Webサイトを「作る」だけでは、価値を生み出せなくなってきているということです。

なぜ「作る」だけでは価値が無くなってきているのか

なぜ「作る」だけでは価値を生み出せなくなったのかというと、「作る」ことが簡単になったからです。

最近の、WixなどのWebサイト作成サービスの進化には目を見張るものがあり、初心者でも簡単に品質の高いWebサイトを作ることが可能になりました。

よって、相対的にWebサイト「制作」の価値は下がってきているのです。

昔は、Webサイトを作る事そのものに価値がありました。

なぜなら、Webサイトを作る事は今ほど簡単ではなかったからです。

新しい市場や技術のため、ノウハウも蓄積されておらず、専門家もいませんでした。

昔は、Webサイト制作業でもどれくらい儲かっていたのかというと、かの有名なライブドアも元々はホームページ制作会社としてスタートし、そこからM&Aで大きくなった会社だということを考えれば分かりやすいかもしれません。

Webサイトは、あくまで手段である

成長市場で、技術的にも成熟していない分野だからこそ、富が流れ込んできやすいのです。 もし、ホリエモンが後10年遅く生まれていたとしたら、Webサイト制作では起業しないはずです。

「ゼロ・トゥ・ワン」でPayPalの創業者ピーター・ディールも述べていたように、マーク・ザッカーバーグは二度とSNSを作りませんし、ビルゲイツも、二度とOSを作ろうとは思わないのです。

では、「作るだけでは駄目」なのであれば、何をもって価値を生み出すことができるのでしょうか。

それは、「宣伝効果により売上をアップさせる」であったり、「集客人数を増やす」など、あくまでWebサイトを手段として捉えて、その先の所で顧客にもたらす利益のことだと言えるでしょう。

なぜかというと、先ほど述べたように「ただ作ること」は、技術的なハードルが下がったことによって、素人でも可能になりました。

しかし、それをどうやって使いこなし運用していけばよいのかということは、プロにしか分からないからです。

ニーズからウォンツへ

成長市場においては、顧客はニーズを満たすことを求めますが、成熟市場になると、今度はウォンツを求めるようになります。

技術的ハードルが下がるため、ニーズはすぐに満たせるようになるからです。

こうして、「ニーズ(必要)」から「ウォンツ(願望)」へ、顧客の求める満たしたい欲求は変遷していくのです。

そして、前述のとおり、Webサイト作成サービスなどによって技術的ハードルが下がった今日。

Webサイト制作業界は成熟市場であると解釈することができるるのではないでしょうか。

だからこそ、やはり「作るだけ」では駄目なのです。

「Webサイトを持っていないから作る」というニーズは、プロでなくても満たせるようになってしまったのです。

「作るだけ」は他の成熟産業でも通用しない

このような「 Webサイト制作による価値の移り変わり」は、他の多くの業界でも起こってきた普遍的な現象です。

例えば、写真屋などが分かりやすいのではないでしょうか。

カメラがまだ普及していなかった頃は、写真を撮れるというだけで(あるいはカメラを所有しているだけで)希少価値がありました。

しかし、デジカメなどが普及したことで、ただ「写真を撮りたい」というニーズは誰でも満たせるようになりました。

その結果、街の写真館はどんどん減っていきました。

ただし、その中でも顧客の「もっとこうしたい、こういう意図を表現したい」という「ウォンツ」を満たすことができるプロフェッショナルだけは、今でもちゃんと生き残っています。

このことは、Webサイト制作会社の今後を語る上でも、参考になるのではないでしょうか。

ウォンツを満たせるWebデザイナーへ

今後Webデザイナーも、ますます顧客の「ウォンツ」を満たすスキルを身につける必要がでてきます。

  • 特定の分野に特化したデザイナーを目指す
  • マーケティングなど付加価値を創造できるデザイナーを目指す

など、自身のポジショニングについても、考えていく必要があるかもしれませんね。

改めて、今後のWeb制作会社の在り方も含めて、色々と仕事について見直す契機となりました。

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

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