WebデザイナーとしてIT業界にいると、毎日のように新しい技術やトレンドが入ってくるので驚くばかりですよね。
それに応じて、Webデザイナーという職業に求められる技術も増える一方です。
こうした状況の中では、勉強熱心な人ほど「あれもしなくちゃ。これも勉強しなくちゃ!」とあせってしまいがちになります。
勉強したいことは沢山あるのだけれど…
「やってみたい」と思う項目を挙げることはいくらでもできるのではないでしょうか。
私にもその気持ちはとてもよくわかります。
- もっとJavaScriptを学びたい
- 写真撮影やレタッチがもっとできるようになりたい
- コピーライティング能力を磨きたい
- PHPやRubyなどサーバーサイドもできるようになりたい
しかし自明のように、会社で普段の業務をこなしながら、これら全てのことを同時進行で学ぼうとするのは、ほとんど無理です。
大切にすべきは「何を捨てるか」ということ
実は「何をするか」よりも「何をしないか」を決める方がはるかに難しく、そして重要なのです。。
自分の市場価値を高めるためのスキルアップ計画なのに、手当たり次第にやりたいことに手を出した結果、全て中途半端に…。
そして、器用貧乏な人材になってしまうのは避けたいところです。
そこで、着実に自身の目指す方向へ進むためには「何になりたいか」ではなく「何をしたいか」から逆算してスキルアップ計画を立てることが有効なのです。
なぜ「何になりたいか」から考えてはいけないのか
なぜ「何になりたいか」からスキルアップ計画を立ててはいけないのでしょうか。
それは、「何になりたいか」を起点にしてしまうと、手段と目的が入れ替わってしまうからです。
例えば、漠然と「フロントエンドエンジニアになりたい」と思って勉強を始めてしまうと、自身がやりたいことではなく「業界で言われるところのフロントエンドエンジニアに必要な技術」を学ぼうとしてしまいますよね。
すると「フロントエンドエンジニアに必要な技術」を学ぶことが目的になってしまい、気づいたら本来目指していたやりたかった仕事と遠ざかることになりかねません。
おわりに
時代の変化が激しいIT業界においては、私たちはついラベリングを行うことで自身の所属を見出し安心しようとする心理を働かせてしまいます。
変化する環境の中で「このままでいいんだろうか」と考えた時に、周りから取り残されることを恐れてしまうのです。
そこで「UIデザイナー」や「フロントエンドエンジニア」といった流行りの肩書きにまどわされることなく、自分が何をしたいのか、何をつくりたいのかという所に立ち返って、キャリアを考えていくべきではないでしょうか。
そうして行動していった先で、気づいたら「UIデザイナー」や「フロントエンドエンジニア」と呼ばれる職業になっているのかもしれません。
肩書きは、あくまで結果論なのです。

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