読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Tortoise Shell

デザイナーによる、デザインやライフハックブログです。

フラットデザインを、ただの一過性の流行だと思っていませんか?

フラットデザインってたまたま流行っただけ?

フラットデザインというものが世の中に浸透してきて、随分と定着したような感じがしますね。

Web制作の場面でも、フラットデザインを取り入れたWebサイトが増えています。

しかし、「どうしてフラットデザインが世の中に広まったのか」を考えたことがある人は少ないのではないでしょうか。

少なくとも、ファッションの流行のような「一過性の流行ではない」ということは、Webデザイナーであればしっかりと認識しておく必要があります。

フラットデザインの前に主流だった、リアルなアイコン

もともとフラットデザインが普及する前に主流であった、いわゆるリアルなアイコンはスキュアモーフィズムと呼ばれる様式です。

なぜアイコンなどがリアルに描画されている様式が主流だったのか。

これは、コンピュータが一般家庭へ普及した歴史を見ていけば明らかになります。

まず、ご存知のとおり昔のコンピュータは、現在のようなGUIではなくCUIで操作していました。

映画やアニメで出てくるハッカーが操作しているように、コマンドを打ち込んで操作するわけです。

しかし、これでは一般ユーザーは馴染むことができません。

そこで、AppleがGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を導入することで、初めて一般ユーザーでも簡単に操作できるPCが完成し、一般家庭へ爆発的にPCが普及する要因となったのです。 

GUIってなに? 

GUIとは、グラフィカルという言葉のとおり、視覚的な操作方法を指しています。

例えば、ファイルを捨てるという操作は、従来だとコマンド(文字列)を入力しないとできませんでした。

しかし、GUIならば、ファイルをマウスでドラッグし、ゴミ箱アイコンに放り込むことで削除ができるので、とても視覚的に簡単に行うことができるのです。

つまり、手を「マウス」、削除(捨てること)を「ゴミ箱」と、現実にある概念で置き換えることによって、コンピュータの専門的なことを知らない人でも操作できるようになった…というわけです。

なので、アイコンがリアルに描かれたのも、PCに親しみのない一般ユーザーが、PCの操作を現実のものと見立てて分かりやすくするためだったのです。 

PCがほぼ全世代に普及して、状況は変わった

ところが、今では老若男女問わずPCが普及したことで、必ずしもオブジェクトをリアルに、現実のものに見立てて表現する必要が無くなってきました。

また、FacebookやTwitterなど、必ずしも現実の概念では表現できないアプリケーションも登場してきたことによって、スキュアモーフィズムでのデザインには限界が見えてきたのです。 

そこで、フラットデザインが登場したのです。

フラットデザインは、メタファ(例え)を使いません。

従来までは、いかにも「これは押せるんですよ!現実世界のものと一緒なんですよ」という見た目をしていたボタンも、フラットデザインではただの平面になりました。

しかし、ユーザーはその領域をクリックできるものとしてしっかり認知しています。

PCの操作が一般的に普及したからこそ、スクリーンのデザインもメタファから脱却した新しいアプローチが行われるようになった…ということなのです。

デザインを「歴史の流れ」から見よう

このように、フラットデザインをただの現象と捉えるのではなく、歴史の流れから見ていくことで、そもそもどのような意味があって使われているのか、どのように使えば効果的なのかを知ることができます。

反対に、もし歴史の流れからデザインを捉えることをしなければ、これからデザインの流行が出てきたとしても、ただ表層的な部分しか理解できず、いつまでも流行を節操なく追いかけ続けなければならなくなるでしょう。

もし、フラットデザインがどうして流行っているのかイマイチ理解できない…という方は、ぜひデザインの歴史について知るための時間をとられてはいかがでしょうか。

フラットデザインの成り立ちや、これまでのスクリーンデザインの流れについて掴みたい場合は、下記の書籍がおすすめです。

融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

 
フラットデザインの基本ルール Webクリエイティブ&アプリの新しい考え方。

フラットデザインの基本ルール Webクリエイティブ&アプリの新しい考え方。

 

おすすめ記事セレクション