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Tortoise Shell

デザイナーによる、デザインやライフハックブログです。

phaさんの『持たない幸福論』が教えてくれる、考えの幅を広げることの大切さ

持たない幸福論は、価値観を拡げてくれる一冊

phaさんの『持たない幸福論』を読んだ。

つい先月、同氏が初めて出版した著書である『ニートの歩き方』を読んだばかりだった。

『ニートの歩き方』では、働くのが辛かったり、社会人として馴染めないような人に向けて「こんな生き方もあるんだよ」という価値観の幅を拡げてくれる内容だった。

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

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今回の『持たない幸福論』は、もっと世の中の大勢の人を対象にしている。

働き方だけにとどまらず、日本中に蔓延している既存の価値観に窮屈さを感じている人たちに、「こんな考え方もあるよね」ということを教えてくれる一冊になっている。

たくさんの知識は、生きることを楽にする

『持たない幸福論』の中でわたしが最もシンパシーを覚えた概念がある。

それは、「たくさんの知識を持っていると生きるのが楽になる」ということだ。

たくさんの知識を持つというのは、別に難しい経済用語や物理学の方程式を暗記していることではない。

わたしの考えるたくさんの知識とは、「考え方の幅を持つこと」だ。

『持たない幸福論』の中には、こんなフレーズがある。

本というのは、「自分がぼんやりと気づきかけていることをはっきりと言葉にして教えてくれるもの」だ。本を読んで知識を得ることで、頭の中が整理されたり、考え方の選択肢を増やすことができたり、自分の周りの世界で当たり前とされていることを相対化して見ることができるようになったりする。本を読むことで僕は生きるのが楽になった。

周りにいる人たちとの生活だけでそれほど違和感を覚えないのならわざわざ本を読む必要はないけれど、自分の考えていることを分かってくれる人が周りにいないようなとき、遠くにいる顔も知らない誰かが書いた文字列が自分を支えてくれることがある。

 わたしが読書をすることに対するメリットについてうまく言い表せないモヤモヤを、見事に言語化してくださっていて、読んだときには思わず「うんうん、確かに!」と言ってしまった。

読書によって、自分や周りの考えを相対化できる

生きていく以上だいたい特定の人と関わりあいながら生活していくわけだけれど、たまに周りの考えと自分の考えが異なると実感するときがある。

 そんなときに、「あれ…俺って間違ってるんじゃないかな」と思って悩んでしまう人は多い。

特に思春期の中高生の頃を思い返せば、誰もが思い当たるだろう。

 こんなときに読書をしていれば、phaさんの言うとおり自分や周りの考えを相対化することができるのだ。

自分の考えを認めてくれる人が周りにいないと感じるのならば、読書をすればいい。

自分が共感する本と出会えたら、その感想や想いをネットで発信すればいい。

そうすれば、一人ぼっちではなくなる。

 このように、わたしは「考え方の幅」というところで『持たない幸福論』には読んで大変満足を感じるものがあったし、共感を得た。

 『持たない幸福論』では、何も「あなたもニートになりなよ!楽しいよ!」なんて極端なことを言っているわけではない。

生きていく中で少し窮屈さを感じているあなたを暖かく肯定し、その思いを具体的にどのように昇華していけばよいのかのヒントが得られるだろう。

ぜひ一読をおすすめする。 

持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない

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 最後に、『持たない幸福論』からわたしの一番のお気に入りフレーズを紹介する。

たまに親しくもないのに自分の価値観を押し付けてきて「そんな生き方は間違っている」「世の中はそんなものは認めないぞ」とか言ってくる人がいるけど、そういうのはよく分からない宗教の人が「あなたの生き方は我が教の教義に反しているので死後十億年間地獄に堕ちます」とか言ってくる人と同じなので、「ああ、別の宗教の人だな」と思ってほっとけばいい。