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Webサービスの会社で働くデザイナーが、デザインやライフハックについてゆるく書き連ねるブログです。

あなたはどっちのデザイナー?ゼネラリストvsスペシャリスト

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デザイナーは職人気質で、ひたすらデザインのことばかりを突き詰めているイメージがありますよね。

しかし、実はそうでもありません。

というのも、デザイナーには2つのタイプがあるんです。 

今デザイナーとして働かれている方も、デザイナーを目指されている方も、自分が次の2つのタイプのどちらかを知っておくことによって、今後のキャリアを考えていくうえで判断の指針となります。

ぜひ考えてみてください。

スペシャリストとゼネラリスト

さて、デザイナーには2つのタイプがいます。

それは、「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」です。

あなたはどちらのタイプでしょうか。

ここでは、Web業界のデザイナーを例に挙げて紹介します。

スペシャリストって?

スペシャリストとは、ある特定の分野で深い知識や、優れた技術力を持っている人のことです。

つまり、専門家と言い表すことができますね。

スペシャリストタイプのWebデザイナーは、デザインのためのツールを完璧に使いこなし(Adobeアプリケーション等)、レイアウトや色彩設計、タイポグラフィ、イラストレーションなどデザインについて深い知識と技術力を有しています。

専門性を突き詰めているため、チャンスに恵まれれば圧倒的な活躍をすることができますが、その分、世の中の変化に応じて市場価値が著しく下がってしまうリスクがあります。

また、スペシャリストは一定の集団の中では上位に君臨することができますが、広いコミュニティの中で比較され買い叩かれる恐れがあります。

要するに、「上には上がいる」ということです。

例えば、Webデザイナーとは少し違いますが、HTMLとCSSによるコーディングを極めている人がいるとします。

そんなスペシャリストの方に頼むとなるとお金もかかるのですが、このグローバル社会では海外にアウトソースすることで同じ水準の成果物を低価格で手に入れることができるようになってしまっています。

スペシャリストタイプのデザイナーは、ある程度の規模の組織の中に収まって君臨し続けるか、フリーランスになって細分化したニーズに対して集中的に営業を行い専門知識を活用することで生き残るのが賢い戦略であると言えます。

ゼネラリストって?

ゼネラリストとは、分野を限定せず、広い範囲で知識・技術を持っている人のことです。

ゼネラリストタイプのWebデザイナーは、デザインだけにとどまらず、プログラミングやマーケティング、コピーライティングからマネジメントまで、横断的な知識と実務能力を有しています。

つぶしが効くだけでなく、幅広いジャンルの知識から複合的に物事を思案し提案することができるので、安定して成果を出せる人材になれますが、転職市場では強みを押し出せず、自分の現在働いている会社のレベルより上の会社にランクアップしづらいというリスクがあります。

比較的小さい会社やベンチャー企業などでは、デザイナーも必然的にゼネラリストであることが求められます。

ゼネラリストは一つ一つの分野の知識が浅いと思われがちですが、それよりも異なる分野の交差する位置から多角的に物事を判断できるので、実はスペシャリストよりもユニークな提案ができる能力が身についています。

一つ一つの分野で勝負するのではなく、幅広いジャンルの中からいくつかを組み合わせた位置で勝負するのが懸命です。

ゼネラリストタイプのデザイナーは、比較的規模の大きな会社でアートディレクションなどのマネジメント側に回ることで成果を発揮できるでしょう。

また、ベンチャー企業に入って社内コンサルのような役割をしながら全体のデザインの底上げを担ってバリバリ働くのも面白いでしょう。

これからの時代生き残るのはどちらか

デザイナーとして働かれている方は、「自分はデザイナーなんだ!デザインのスペシャリストなんだ!」と思われているかもしれません。

しかし、こうして分類してみると、「あれ、自分ってどちらかというとゼネラリストなのかなぁ…」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。 

スペシャリストとゼネラリスト、どちらが優れているということでもありません。

個人的な意見としては、今回例として挙げたWeb業界のデザイナーであれば、紛れも無く「ゼネラリストタイプのデザイナーが有利」であることは間違いないと思っています。

IT業界はとにかく事業の寿命が短く、技術的な革新がめまぐるしく起こっています。

企業の寿命はかつて30年と言われていましたが、今やドッグイヤー(5〜10年)と言われています。(IT業界だと更に短く1年〜3年なのでマウスイヤーとも呼ばれる) 

そんな変動的な世の中においては、スペシャリストとして1つの分野にだけ固執するのは、その技術があっという間に市場価値の低いものとなる確率も高くリスキーであると言えます。

なので、ゼネラリストとして幅広い分野を学びながら、業界の波を見て一気に集中して新しい分野の勉強をする「連続スペシャリスト(≒ ゼネラリスト)」として振る舞うのが、最も賢いあり方ではないかと考えています。

まとめ

あなたは、どちらのタイプのデザイナーが近いと思いましたか?

このようなタイプの違いを把握することによって、今後どのようなキャリアプランを描いていくのか考える材料になるでしょう。

ぜひ、一度考えてみてください。 

P.S.

「連続スペシャリスト」という言葉は、下記のワーク・シフトでも述べられている概念です。

特にIT業界にいる方は、未来の働き方について知っておく必要があり、一読をおすすめします。

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

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